看護学校学費など大幅値上げ案を議論

6月市議会に提案された各議案を審議する常任委員会が開かれました。私は厚生消防常任委員会ですが、当委員会では何と言っても市立看護学校の授業料・入学金などの大幅値上げ問題が論議の中心でした。
今回の提案は、市立看護学校の授業料が現行年16万6,800円を28万円に、入学金7万円を13万円へと大幅値上げをしたいなどというものです。
従来から、市は看護学校の授業料などを国立病院看護学校の授業料などに数年遅れて引き上げるやり方をとってきました。現在、国立病院機構の看護学校授業料は32万円、入学金も18万円ですから、値上げをした後でもこれよりは安い。しかし、値上げ後は、7市ある政令市の各看護学校に比べると最高ランクとなるため、その是非が論議されることになりました。
ある委員は「大幅値上げは撤回すべきだ」と、ある委員は「民間と比べると決して高いわけではない」など意見が出されました。

実は本市の看護学校には他市に比べても充実した奨学金制度と、誰でもが入れる寮があります。卒業して市内の医療機関に就職すれば月学1万5千円の奨学金の返還は免除されます。その結果、提案されている値上げ後でも授業料の実質負担は月額8千円程度となりますし、寮費は無料、食事も医療給食でまかなうことが可能です。県の看護師等就学資金援助制度などを利用も可能ですから、さらに実質負担を減らすこともできます。

委員会論議の中でこれらの実情が確認できましたから、今回の値上げについては総合的に判断して承認しても良いのではないかというのが今日の論議の結果、私が感じた点でした。

ただし、これからの市立看護学校の役割をどう見極めるのか、単に収支の改善などという経営の面だけから見るのではなく、今後の本市の医療供給体制の確立という観点からしっかり議論してほしいとの注文を市当局にはつけました。もちろん我々もその論議には責任をもって参加したいと思います。

他市の実情などを含めた詳細は、市政レポートなどでもご報告したいと思っております。明日は、これらの議案を採決することになります。

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