NTT労組の仲間が平和のための戦跡めぐり

私が所属しているNTT労組では「戦争の実相と歴史認識を風化させることなく、継承する」取り組みとして、毎年「平和行動」を実施しています。
ことしは初めての試みとして支部エリア内の「戦跡めぐり」を実施することになり、小倉・門司地区で実施ということになりました。

午前中から約70名の組合員・ご家族がバス2台で小倉駅北口に到着。私もご案内役としてお手伝いすることになり同行させていただきました。
まず陸軍小倉造兵廠跡のモニュメントへ。昭和18年には最大4万人が武器製造などに従事した一大軍事施設であった造兵廠、太平洋戦争末期にはあの風船爆弾も製造されたことで知られています。大手町には給水塔のモニュメントと教育委員会による説明板が設置されています。

その後はお弁当をということで、この四月にオープンしたばかりの勝山公園の芝生広場へ。市外からこられた方々には初めてのちょっと気持ちの良い場所だったかと思います。
続いては、北九州市戦時資料展示コーナーへ。旧考古博物館の跡地を利用した施設ですが、市民の皆さんから寄贈いただいた戦時資料を展示しているほか、造兵廠のあった小倉が長崎に落とされた原爆投下の第一目標であったことから「もし小倉に原爆が投下されていたら?」というシュミレーションなども展示してあります。
参加された皆さんは、それぞれ興味深くご覧になったのではないかと思いました。

予定ではその後、手向山公園内の「手向け山砲台跡」に行く予定でしたが、崩れてきた天候とバスが上までは上れない事情のため断念、そのまま門司港に向かいました。
私としては手向山で「武蔵」と「小次郎」の碑や関門海峡の展望を眺めてもらいたかったのですが残念でした。
門司港は、現在門司港レトロ地区として市内有数の観光地となっていますが、戦前戦中をとおして中国大陸への起点となった重要な場所でした。大陸への多くの兵士たちもこの埠頭から出て行ったのでした。
対岸の下関を見渡せる桟橋で、行き交う観光客を眺めながらも、時の流れと平和の尊さを参加者の皆さんはそれぞれに噛みしめられていたようでした。

十分なご案内ができたかはちょっと心許ないのではありますが、私も今回の行事の準備などを通して改めて北九州市内の戦跡資料にふれることができ良い勉強になりました。
写真は戦時資料展示コーナーでの様子。

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