小倉北区中井浜に、かつて小倉の文化サロンでもあった櫓山荘がありました。そこでは俳人杉田久女と橋本多佳子が出会い、近代女性俳句の源流となったことでも知られています。
平成17年から、俳句づくりを通じて子どもたちにも櫓山荘や杉田久女・橋本多佳子を知ってもらいたいと「櫓山荘子ども俳句大会」が始まりました。
この大会は、今年で8回目。一人1句の条件ですが、今年も小学校21校、中学校17校、特別支援学校2校から3,852名と多数の参加がありました。
その表彰式が櫓山荘公園で行われましたので出かけました。
今年の大賞には思永中学校1年二又寛斗君の作品「夕焼けに父の背中を思い出す」が選ばれました。子どもたちの作品は、年々レベルが上がってきていると感じています。
入賞した作品はどれも良い作品だと思いますが、今年の特別賞で私が好きな作品は、文学館長賞を受賞した「大口の命輝く燕の子」(則松中2年、手嶋真菜実さん)と、橋本多佳子賞を受賞した「風吹けば風に流されみずすまし」(大里柳小6年、水戸菜月さん)。どちらも、子どもらしい観察眼をもち、燕の子やみずすましの動きに感動している心の内が見えるようです。参加した子どもたちから将来すばらしい俳人が出てくるかもしれませんね。(写真は挨拶する実行委員会・石川一歩会長)