道のり遠いコムシティ再生

今日は議員団が開催している非公式な勉強会「円卓会議」。テーマは都市計画マスタープランについてでした。
本題に入る前に黒崎駅西地区再開発事業についての現状説明を受けました。

再開発の中心を担って開業した黒崎ターミナルビル(KTB)は、開業からわずか1年半後の2003年5月経営破たんし、現在は破産管財人の手にゆだねられています。事業に投入された国・県・市の補助金は約110億円。KTBは122億円の債務をかかえており、その中には市の融資34億7700万円も含まれています。

現在、破産管財人は同ビルを改めて商業施設として再生させようとしており、そのために市などの債権者に対して債権放棄を求めています。了承されれば市の融資も回収されないままさらに消えてしまうことになります。
 同地域の商業圏域は現在に至るまで拡大しておらず、果たして商業ビルとしてやっていけるのか疑問視する声も多いのが現状です。一方、ここに区役所を移転して再生させてはどうかとの意見もありますが、移転するには建物の改築の他、他者の債権の買い取りなどの問題もあり、新たに市が資金を投じる必要がでてくると思われます。破綻した第三セクターの再生に全ての債権を失った上、さらに多額の資金を投じることに市民の理解が得られるかは疑問です。

いずれにしてもコムシティ再生の道のりはまだまだ遠いと言わなければなりません。それにしてもこれほど杜撰な事業がどうして進められたのか、なぜチェック機能も十分に働かなかったのか、強い反省の気持ちを持って、私たちも今後の制度改正論議にのぞんでいきたいと思います。

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