第1回商店街サミット開く

 昨日のこと。中心市街地が空洞化する中で、空き店舗の増加や後継者難など多くの問題を抱える北九州市の商店街の現状と課題をさぐろうと、商業総連合会や商工会議所、それに動き出したTMO(北九州まちづくり応援団(株))が主催して、はじめての「北九州商店街サミット」が行われ、ご案内いただきましたので出かけました。
 
 「強権発動」がカギ

重淵商工会議所会頭の主催者挨拶の後、基調講演は博多の上川端商店街の取り組みについて、原振興組合理事長がインタビュー方式で述べられました。
 同商店街の歴史や周辺の人口構成の特徴を生かした取り組みは興味深いお話でしたが、中でも、商店街で空き店舗ができて、賃貸にだすなどの際「家主が勝手に貸すことはやめてくれ」として、商店街のバランスを考えて組合として斡旋することを条件としていることには注目しました。店舗のあり方やお客への配慮などにも口を出し、理解をしてもらっているとのお話でした。
 理事長は「強権発動です。」とおっしゃいましたが、非常に重要なことだと思います。私もかねてから、商店街を一つのモールに見立ててマネージメントするTMOの導入に際しても、アメリカのように店舗などを規制する権限やインセンティブがセットされなければ効果的な商店街振興はできないのではないかと考えてきました。
 こうした現実的な手法と市の支援策を組み合わせるなど、新たな工夫が考えられるのではないかと思いました。
 
商店街・市・議会が連携して

 続いtての各商店街の取り組みの報告も興味深いものでした。
 中でも、魚町商店街からは「郊外の大規模店舗にお客が取られて将来が不安である。郊外の大規模店舗の規制ができないか。県議市議の皆さんもおられるので、商店街を実際にあるいて見て欲しい。」などのお話がありました。
 中心市街地の活性化、商店街の振興はわれわれの重要な政策的柱の一つです。実際に、市議会でも毎回のように商店街振興問題が討議されています。(私も、中心市街地活性化やTMOの設置、街中重視のマスタープランなどの問題を取り上げてきました。)
 報告者が「街づくりマスタープランを読んだこともない。」とおっしゃるのをお聞きして、市議会などでどのような議論が進められているのか(たとえば小倉中央商店街でTMOがどのような経緯でスタートすることとなったのかなど)についても、是非ご理解いただきたいものだなあと思いました。
 そして実際に店舗を運営されている商店街として、そこをどのような町にしようとお考えなのか、ぜひビジョンを示して欲しいと思いました。商店街の魅力づくりはどのようにお考えでしょう。その上で、商店街と、商工会議所や市(議会)もおたがいに連携して、取り組むべき課題がたくさん見えてくるのだと思います。
 その他、黒崎・門司港栄町・若松商店街からのお話も大変有意義でしたが、ここでは割愛させていただきます。昨日はまず第1回目サミットです。今後の活動に大いに期待したいと思っています。
ところでこの会には、市からは、鈴木茂助役が出席してご挨拶。商店街支援の手法や現状についてよりも、地域経済の分析について述べられ、前職日銀支店長のような挨拶でしたね。ご本人も気づかれて苦笑いでした。(これは蛇足)
写真は「商店街サミットの様子」。ほとんどが男性の参加者でした。この辺も今後の課題か?

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