あの「釜石の奇跡」で知られる片田敏孝群馬大学教授をお招きし、北九州市議会議員を対象にした講演会が行われました。
市議会政策立案支援事業の一環として実施したものですが、片田先生は、いまおそらく日本で最もお忙しい先生のお一人。ぜひ市議会議員を対象にお話をお聞きしたいと半年前から予定をとっていただいて、ようやく講演会が実現しました。
片田先生には、実は市はすでに平成18年ころから防災対策についてのご指導をいただいているほか、現在は、3.11東日本大震災を踏まえた北九州市の地域防災計画見直し検討会の座長としてもお世話になっています。
講演で先生は「今、津波や地震が注目されているが、一定の間隔で起きるもの。軽視すべきではないが、台風などが毎年のリスクにさらされている。近年、尋常ではない降雨や台風の巨大化が指摘されており、北九州では豪雨災害・土砂災害にどう対応するか十分留意する必要がある」と強調されました。
その後、釜石市での防災教育の経緯と実際の子どもたちの行動などについて述べられたうえで「学校教育と地域防災は不可分のもの。防災教育を進めて10年たてば、子どもたちは市民になり、もう10年たてば親になる。その次の世代は親の背中をみて育つので文化として受け継がれる。防災教育とは、逃げるハウツーではなく、生きる力をはぐくむことだ。
北九州市の先生方は、こういう思いで防災教育に頑張り始めている。ぜひ議員の方々が支援していただきたい。私はこれからも北九州市とかかわりが続くと思っており、今後ともよろしくお願いしたい」と述べられました。
先生の、実際の経験と熱意に裏打ちされたご講演に、参加した議員一同大いに感激得心したところです。
防災教育の推進については、さきの議会で私たちも取り上げてきており、今後、具体的に検証しながら、効果的な取り組みとなるよう努力していくつもりです。
(写真は、講演される片田先生)