産科医師不足・文学館などで質疑

やっと本会議での私の一般質疑が終わりました。質問に立つのは慣れているとは言うものの、毎回違う課題であり、それまでの質疑と重複しないようにするのは案外大変なんです。結構、準備に時間もとられてしまい、本ノートも掲載が遅れました。(おいおい追いついて行きますのでご了承下さい。)

取り上げた課題については、詳しくは別途レポートさせていただきますが、今回は市内2本の活断層の評価など地震対策、それに非行少年の更正と再犯防止を願っての就業支援の提案(更生保護関係機関との連携)、そして深刻度を増す産科医師不足と市の体制整備、秋に開館予定の北九州市文学館の展示内容などについての4点を取り上げました。
もちろん、「自立支援法」が制定されて厳しい生活を余儀なくされる障害者支援策など他にも重要課題はたくさんありますが、障害者支援施策については今議会の代表質疑・一般質疑ですでに何回も取り上げられ、当局回答も出そろって、現段階ではそれ以上の回答も望めないことから、予算特別委員会で取り上げることにしました。

 現場の厳しさが伝わっていない!

さて、私の質問に対する答弁は、およそ想定内の回答でした。
特に産科医師の不足問題では、最大900を越える分娩が出来なくなること、その中には市立八幡病院の分娩中止も含まれていること。市立医療センターの総合周産期母子医療センターの比重がさらに重くなり、深刻な問題となるだろうことなどを指摘しましたが、当局答弁では「本市はまだ恵まれている」といった具合で案外のんびりです。(市民に必要以上の心配をかけてはいけないとの配慮もあるのかもしれませんが)
悲壮感すら伝わってくる現場の厳しさが、まだ理解されていないのではないかという気がしました。

また、八幡病院が分娩を中止するということについては、たぶん明日の新聞で取り上げられることになるでしょうが、この点を当局が発表したのは、先週末。議会で取り上げる直前です。私自身、先々週まで知りませんでした。適切な対策をとるためには、 現状の正しい把握と理解が不可欠です。議会や市民にも、適切に情報提供がなされなければならないでしょう。
 
文学館の現状案を市長は擁護

この点では、市文学館についても同様です。
文学館の展示内容が、議会で報告されていた内容と大きく変更されているのに、議会にも何ら報告されていない点を、私は今日少々厳しく指摘しました。
「そんなに大した変更でもないのに目くじらをたてて」と思われた関係者もあったようですが、常設展示の内容は文学館の基本に関わること、決して小さな問題ではありません。

展示内容についての議論の論点は、これまで明記され我々に報告されてきた「森鴎外・杉田久女・橋本多佳子などゆかりの作家コーナーなどは設置しない」という点でした。
本会議では「これら一級の作家たちの展示による感動の共有こそが文学館の原点だ」と思っている私と、「コーナーなどは必要ない。地元同人誌なども含めて文芸風土全体を網羅すれば良い」となってしまった現在の準備内容とでは、大きく観点がズレている点を質しました。

市長は答弁の最後に(世良議員の主張とは)「相容れない点がある」と述べて、ゆかりの作家コーナーなどを設置しない当局案を擁護する立場を表明されました。
すでに漏れ伝わってきたお話では、当局関係者の中には、この市長答弁を「大いに喜んだ」方々がおられたそうです。(私が、文学館にむやみにケチをつけているとでも思っていらっしゃるんでしょうかねえ。)

要は文学館が、その質の高い文学的業績に基づく感動を共有し、楽しい展示で市民に親しまれると共に、情報を発信して全国に誇ることのできるすばらしい文学館になってほしいと願うばかりです。

文学館は直営かつ博物館法適用ということで、どうやら今後所管が教育委員会に変わるようです。そうすれば、決算特別委員会の際は、私も分科会で論議できる立場になります。第二弾の議論を楽しみにしておくことにしましょう。

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