子ども図書館を創ろう!(その1)

昨年6月市議会で、全会一致で議決された「北九州市子ども読書活動推進条例」に基づく取り組みが進んでいます。

この段階で、その経緯を少しまとめておくことも必要だと考え「世良俊明市政レポート」から、抜粋してご報告しておくこととしましょう。

まずは世良俊明市政レポート2015年10月1日号より。

 

私たち市議会議員が提案し北九州市議会六月定例会で、全会一致で可決された「北九州市子ども読書活動推進条例」には、子どもの読書活動の拠点施設となる「子ども図書館」を設置することがうたわれています。

家庭や地域・学校などあらゆる場所での子どもたちの読書活動を支援し、活動の連携をはかり、研修やイベントなども開催できる拠点施設で「読書好きな子ども日本一」をめざすシンボル的施設になると考えられています。

といっても、大きな箱モノを新たにつくる時代ではありませんね。

想定しているのは市立中央図書館勝山分館(こどもと母のとしょかん)部分を拡大し、視聴覚センター部分や、移転した放送大学部分を活用整備することで、現状よりずっと拡充できますし、隣接の勝山公園などとの一体的利用も可能となります。いま注目のリノベーションの手法で実現しようというものです。


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推進会議で機能を検討

 

今後、条例で設置した付属機関「市子ども読書活動推進進会議」(山元悦子会長)で子ども図書館の機能やあり方などの検討を経て、次期(仮称)子ども読書プランと併せて、来年度以降、具体的な整備に着手されることになります。

 

 家庭や地域・学校で連携

 

その他、条例には学校図書館支援センターの設置や学校図書館司書の増配置、家庭や地域・学校等関係機関の幅広い連携体制の整備、子どもたち自身の意見を聴く仕組みづくり、特別な支援を必要とする子どもたちへの配慮なども盛り込まれています。

条例の具体化により、楽しく特長ある本市の子ども読書活動が展開できるよう、提案した私たち市議会側も、今後ともしっかりとフォローしていきたいと思っています。

 

予算を伴う政策条例の可決

 

北九州市子ども読書活動推進条例」は、いわゆる理念条例ではなく、予算と施策を伴う、北九州市議会として初めての議員提案型の政策条例でした。

条例を策定し議決する権限と機能は、本来的に議会にあるとはいえ、それが実際に予算や施策が伴う場合は、今回の「子ども読書」のように議員同志にも執行部にも異論がないテーマであっても、当該の市長部局・執行部側との協議調整には多くの時間と労力を必要とします。

しかし、それが住民生活に深くかかわる以上、議員は条例を検討し、必要だと判断すれば「政策条例」として、執行部との協議調整の労をいとわず条例化をめざす必要があると思います。

その意味で私たちの今回の条例制定に到る経験は大きな教訓となりました。

それらは今後、市議会で蓄積して活かすことが求められている

と感じており、私もささやかながら貢献できるものと自負しています。

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