今日の保健病院常任委員会で、先に「児相、保護児童を監禁」(毎日新聞)などと報道された件について子ども家庭局から報告が行われました。
当事者の子ども総合センター(児童相談所)は「一時保護所内にある静養室で、主に深夜時間帯に外部から施錠した状況で児童を保護した事実が年間数件ある。緊急避難的措置とはいえ、児童の人権に反する行為であり反省している。今後、緊急時の体制見直し等を行う」などと報告しました。
実は、この問題についてはわが会派の三宅まゆみ議員が、昨年9月議会で一時保護所の現状と問題について質問し、とくに夜間の見守りについては保健福祉局長が「夜間休憩勤務者の休憩時間をずらすなど工夫により充実を検討する」と答弁していました。
にも関わらず、その後も体制の充実ははかられず、今年度に至っても「静養室での施錠」を行っていたことになります。
委員会では、本会議質問後どのような対応を行ってきたのか、また非行児と虐待児の混合処遇の解消など一時保護所の改善を検討すべきではないか、など三宅議員と共に質しました。
これまでの現地でのヒヤリングなどを通じ、トラブル防止上やむを得ない面があるとしても施錠というあってはならない処遇について反省し、今後の改善にむけての意向が示されるものと思っていたところ、驚いたことに当局からの答弁は「ローテーションは難しかった。貴会派議員の学習権充実の要望もあり、その点の人員充実を優先したものだ。非行児と虐待児の混合処遇は、全国的にも普通の処遇でありメリットもある」などというもので、現状を容認するかのような問題認識を欠くものでした。
私は、政令市で緊急時の保護について様々な工夫で個室施錠を回避していること。混合処遇は全国の児童相談所の大半が問題だとしており、機能別処遇を必要と認識していること、改善への提言や試みもなされ始めていること、などを指摘して、北九州市に於いても一時保護所の改善にむけた努力を強く求めました。
私たちは今後も、全国の事例の検討や専門家の意見なども取り入れながら改善の検討を進めていくこととしています。