変化が見られない男女の役割分担意識-保健病院委員会

市議会の保健病院常任委員会が開かれました。生活保護開始決定の法定期限を守るよう求める陳情などの審査のほか、この4月から始まる後期高齢者医療制度についての福岡県分の報告や、北九州市男女共同参画基本計画の改訂にあたっての答申などのついて報告がありました。

このうち、福岡県後期高齢者医療制度については、2月1日に保険者である福岡県広域連合議会で決定された事業概要について報告がなされました。
われわれが懸念していたとおり、4月からスタートする後期高齢者医療の福岡県の保険料は、軽減後でも年間8万3740円、平均的厚生年金受給者208万円の人では10万1750円と全国一の高い保険料となりました。月額8479円、これが年金から天引きされることになります。

医療費が高い75歳以上の高齢者を別立てとし、医療費抑制競争をしようとするのは基本的に無理があります。基本的枠組みを変えることなく、運用で問題点を改善しようとしても、難しいと思います。これは制度設計の間違いであり、民主党をはじめ、野党を中心に国会で医療保険制度を改める以外に方法はありません。ぜひ、私たちも働きかけを強めたいと思っています。

また、委員会では来年3月に計画期間が終了する「北九州市男女共同参画基本計画」の改訂について審議してきた男女共同参画審議会の答申が報告されました。
答申は、次期計画を5年間とし、6つの重点課題をふまえて、数値目標を盛り込んだ計画とするよう答申しています。
北九州市における男女共同参画の現状について、この間の調査で「夫は外で働き、妻は家庭を守る」ことに賛成する人の割合がほとんど変わっておらず、男女の固定的役割分担意識が依然として根強いことが報告されたほか、配偶者からの暴力被害経験者の過半数が誰にも相談していないと回答しており、相談支援体制の充実が必要なことなども報告されました。 
次期計画で数値目標を掲げることには賛成ですが、啓発事業が中心の計画であり、意識の変化が見られない現状をどう総括していくのか施策の実効性の議論に注目したいと思います。

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