北九州市議会は最終日の今日本会議を開き、北橋市長が提案していた平成19年度予算案などを賛成多数で可決しました。「人にやさしい元気なまち」をめざす北橋市長の公約がいよいよ実現にむけてスタートすることになります。
予算案への反対は予想どおり共産党だけでした。その反対討論では、北橋市長の態度が場当たり的だとか不明確だとか、予算案が前市長のそれと変わらないなどとさんざんおっしゃった後「乳幼児医療費無料化や少人数学級、中学校給食、障害者小規模作業所助成の実現など新たな流れも生まれている」など、予算案を評価するかのような発言もありました。そのとおり、これまでの市政では実現できなかったことを北橋市政は実現しようとしているのです。「だったらそれをちゃんと評価してくれればいいじゃないか」と私は言いたくなりました。
「でも、十分じゃないから反対」とおっしゃるのでしょうか?市民の強い要望といえども、全てをそう一気に実現できるはずがないではありませんか。
これがだめだとおっしゃるのなら、では具体的にどのような予算編成を行えばいいのでしょう。そもそも市長選挙で、予算と財源、期限を明示したマニフェストを発表したのは北橋候補だけでした。財源をどのように確保して、どのような事業を実施するのか枠組みを示さないでおいといて、けしからんと批判するだけなら何と気楽なことでしょうね。
ところで市長選挙の折、自民・公明両党が推薦した候補者さんはテレビ討論で「私は財政の専門家だ。北橋さんのマニフェストでは予算編成は出来ない。」とおっしゃっていました。それは(意図的にかどうかは別にして)かなり誤解による批判であったと思いますが、その指摘が間違いであったことも今回の予算案で示されました。もちろん北九州市議会の会派の皆さんは、それを理解して下さって賛成いただいたものであり、賢明なるご判断に心より敬意を表したいと思います。
まずは19年度予算案は可決されました。これから北橋市長はその執行にあたりつつ、すぐに20年度予算編成作業に入ることになります。同時に、むこう10年程度を見通した市の基本構想を策定する作業にも入ることになり、忙しくも大事な時期に入る訳です。市長にはぜひがんばっていただきたいと思いますし、私たちもさらに研鑽をつんで、北九州の未来を明るいものにできるよう大いに論議を交わしていきたいと思っているところです。