大手ビジネスホテルチェーン「東横イン」の不正改築の話題が連日報道されています。どうやら会社ぐるみで意図的にやっていたらしい。あきれますね。
中でも多くの人々から顰蹙をかった西田とかいう社長の記者会見。あれはひどい。「条例違反やっちゃいましたあ。」「身障者の方は月に一人か二人か、使わないものはなくしても良いかなあと」「許してもらえないかもしれないけど(対応を)しないよりはましかなあ」(以上は私の聞き書きなので正確な言葉ではありませんが、雰囲気はこんなものでしたね。)なんて、まるで人ごと、しかも言葉が子どもみたいに軽い。
法令や条例に違反してようと、障害用施設がなかろうと、世間から非難されようと、もうけの前には関係ない。この東横イン社長の態度も、姉歯設計による構造計算の改ざんと関係建築業界の態度も、「人の心も金で買える」と豪語した堀江事件も、日本社会にはびこる拝金主義が表面化したという意味で共通した現象ですね。
堀江は「親父たちの世代はバブルで良いめをみてるんですよ」と言ったとか、冗談じゃない。バブルに浮かれていい目を見たどころか、この時期に拝金主義がはびこり、人々の誇りやモラルが失われていったと、私は見る。社会の中心を支えるべき人々の精神を荒廃させてしまったという意味で、決して良い時代ではなかった。そして蔓延した拝金主義が若い世代にも受け継がれ、堀江のような人物も出てくることになってしまったのではないでしょうか。
つい悪態をつきたくなるのをぐっとこらえて、我々の先輩を含めて「世の大人たちよ、大いに反省しようではないか。社会の精神をまともに戻すために、ささやかでも小さくても責任を果たそうではないか。」と叫びたくなる今日この頃です。