NTT労組退職者の会北九州地域協議会の総会が開催されましたので、会員である私も参加させていただきました。
その総会で紹介がありましたが、NTT労組退職者の会福岡県支部協議会では、このほど戦後70周年証言集「伝言―戦争体験を語り継ぐ」を発行されました。
85歳以上の会員の中から、寄稿や聞き取りによって証言してもらい作成したものです。
フィリピンのジャングルを食糧もなくさまよって、辛くも生きて帰ってきた人、残虐行為を働く日本兵に怯えながら「生き地獄」を経験した人、機銃掃射と焼夷弾爆撃の中を逃げまどった人、飢えとマラリアに苦しみ、戦友の靴の皮を煮詰めてしゃぶる幽鬼さながらの経験をした人、目の前の爆撃で亡くなった級友の肉片を見なければならなかった人などなど、いずれも実際に体験した人しか語ることのできない真に迫る内容となっています。
この中では、実に多くの方々が「戦争とは二度と繰り返してはならない。」「自分のような経験をさせてはいけない」と締めくくっておられます。「安倍さん、あなたが(戦争に)行きなさい」とも。
悲惨な戦争体験者だからこそ、平和が脅かされるのではないかとの強い危機感を、先輩方がお持ちであることを、私たちは真摯に受け止める必要があるのだと思います。
この間の、安保法制反対の取り組みでも、退職者の会の先輩方は、どなたも強い危機感を持って各行動にご参加だったことを、私も共感を持って受けとめさせていただきました。
総会では、村田忠照会長が「先輩方のご努力もあり、本会員は1000人をこえた。いまは高齢者の暮らしや平和がおびやかされており、安心して暮らせる社会とはなっていない。今後も、様々な課題に会員が一丸になって取り組もう」と力強く挨拶されていました。 (写真は証言集の表紙)