11月10日から第2回世界獣医師会・世界医師会ワンヘルスに関する世界会議が北九州市で行われ、世界各国から多くの参加者がお越しになりました。昨年第一回がバルセロナで行われたのに続いて、日本で初めて、また北九州市で初めて開催をしていただきました。
学術的な国際会議の成功と、一般の皆様にも動物と人間の共通感染症などへの関心を高めると同時に、福岡県北九州市の情報発信の場としても大変意義のある開催であったと思います。
この国際会議の関連イベントとして、日本獣医師会が毎年、東京で開催してきた「動物感謝デーINJAPAN」が、10回目にして初めて北九州市で開催されることとなり、北九州市の「どうぶつ愛護フェスティバル」と福岡県主催の「人と動物の共通感染症シンポジウム」の3つの動物イベントが、北九州市西日本総合展示場や隣接の浅野汐風公園で同時開催されました。
私も参加した「物感謝デー」開会式では、一日動物親善大使に任命されたタレントの篠田麻里子さんが参加したほか、開会宣言を鷹匠から放たれた鷹が主催者に運ぶなど、楽しい企画も盛り込まれていました。
北九州市では、平成25年度から「動物愛護フェスティバル」を開催しているほか、平成26年11月には動物の「致死処分ゼロ宣言」を行って、取り組みを強化し、大きな成果を上げています。
この日の動物関連イベントを通じて、多くの市民の皆さんが、人間と動物がともに安心して暮らせる社会について考えていただく機会となれば素晴らしいことだと思います。
思い起こせば、私が市議会で動物の殺処分を減らすよう啓発や条例化などを提言しながら議論していたのは、もう10数年以上も前のことでした。当時の殺処分数は毎年6000頭を超えていたと記憶しています。
北橋市長の「殺処分ゼロ宣言」をはじめとする取り組みは意欲的なものですが、最近ではメディアでも大きく取り上げられないほど、動物との共生の意識は定着してきているのでしょう。
共通感染症問題などや、高齢社会におけるペットの愛護と管理の在り方、また学校などでの飼育動物の在り方など、まだまだ多くの課題も存在します。
市議会ではこれからも、様々な議論を通じて、問題の解決を図る取り組みを続けます。