アンダーパスの事故防止対策

暦では「大暑」のころ。七十二候では末候「大雨時行る」(たいうときどきふる)とされています。

その暦のように、このところ西日本では激しい降雨があり、連日被害が出ています。しかも、ピンポイントでかつて経験したことのない豪雨となるため、予想を超える災害となっています。

被災された皆様には、お見舞い申し上げるとともに、政府や関係自治体も一日も早い復旧にご努力をいただきたいと思います。

 

私たちの地域も、いつ同じような災害に見舞われるか、予測ができません。事実、北九州市でも、さる7月3日午後からの急な激しい雨は、直前まで天気予報の網に全くかかっていませんでした。

このため、市内のアンダーパス(立体交差等をくぐり抜けるために低く掘り下げてある道路)では、あっという間に冠水し車両事故が発生しました。一歩間違えれば死を招く恐れもあり、大事な教訓とする必要があります。

 

実は、アンダーパスの冠水事故防止については、1999年の八幡西区小嶺のアンダーパス冠水死亡事故を受けて、これまでも私たちは議会で取り上げるなど論議し、市も排水対策や警報装置の整備など対策を進めてきました。現在までに、すべてのアンダーパスで警報装置が整備されてきたため、私は、少々の雨が降っても、こうした冠水事故を何とか防止できるものと考えてきました

しかし、7月3日のゲリラ豪雨で、市内では10台以上の車が立ち往生するなどの事故が発生してしまいました。そこで私は翌4日には市建設局とのヒヤリングを行い、対策強化を要望してきたところですが、これらを受けて、市は先月12日から関係課長で構成するプロジェクトチームを設置、検討を進めて、さる7月30日に「アンダーパス安全対策(短期的)」公表しました。

それによれば、ただちに「危険!冠水事故発生箇所」などの立て看板を設置する。当該個所・周辺の排水施設清掃等の回数増加などを行うほか、一年以内に赤色回転灯等の増設やサイレン、路面表示や横断幕設置、排水施設見直しの調査などを実施することにしています。

市当局の迅速な対応を評価し、今後の改善を注視していきたいと思っていますが、まだまだゲリラ豪雨に油断はできません。

皆様におかれても、アンダーパス箇所の確認をいただき、ご通行の際は、十分にご注意いただきたいと思います。(写真はJR小倉駅西側の京町アンダーパス)


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