「馬場のぼる こどもまんが集」

File0004.jpgのサムネール画像今のこどもたちはコロッケは好きなんでしょうかねえ?私は昔から大好きです。
以前、このコーナーで馬場のぼるさんの人気絵本「11匹のねことあほうどり」を紹介し、私は次のようなことを書きました。

「馬場のぼるさんは、実は子どもの頃の私も大好きな『漫画家』でした。もう40数年以上も前でしょうか、馬場のぼるさんの『コロッケらいおん』という作品や『たらふくまんま』という作品(これは少し後だったか?)を楽しく読んだことを記憶しています。
『東京タワー』ではありませんが、当時はまだ戦後の貧しさを引きずった時代で、『コロッケらいおん』のコロッケが何とおいしそうだったこと。『あほうどり』をはじめ馬場のぼるさんの現代の作品にも頻繁にコロッケが登場するのは、コロッケなど当時の食べ物にたいする馬場のぼるさんの強い思い入れがあったのではないかと思っています。」と。

今回、11匹のねこシリーズの発行元のこぐま社から、この思い出の『コロッケらいおん』などが収録された『馬場のぼる こどもまんが集』が刊行されました。とても嬉しかったので、改めてぜひご紹介しようと考えました。
馬場のぼるが「絵本作家」である前に「漫画家」であったことは、今では案外知られていないかもしれません。
この作品には、コロッケしか食べないやさしいライオンのお話「コロッケらいおん」をはじめ、1950年代のこども漫画誌に掲載された「ポストくん」など人気シリーズが収録されています。
どこかほんわかとして、疎外された人々にも暖かな視線をむける人間味溢れる馬場のぼるの作品は、「懐かしいなあ!」と感激する私のような世代から、初めて馬場作品に接する子どもたちにもきっと楽しんでもらえることでしょう。
本書は、馬場のぼるが亡くなって10年を記念しての刊行なのだそうです。過去1970年に馬場のぼる集が刊行されたことがあります。私はそれを大事に持っていたのですが、どうした訳かなくしてしまいました。    

 馬場のぼる・著 こぐま社・刊

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