危機感の見えない答弁-教育委員会予算審議

雲仙市議会議員が研修旅行の宴会で「野球拳」をやって問題となったという報道が、我々の間でも話題になりました。ずっと以前にさかのぼれば、わが議会でも同じようなことがなかったと言い切れる自信はありませんが「今時まだこんなことやってるんだ?」と少々驚きました。議員たるもの、こういう件で話題になりたくないものですね。
さて、今日の予算特別委員会は、教育委員会所管分予算案の審議でした。

「刑法犯中学生の検挙数が3年連続千人超えている」

私は、少年非行防止について「市の刑法犯少年の検挙数は中学生が3年連続して1000人を超えている。学校外の生徒の指導については、現状ではどういうシステムになっているのか?効果的な指導方法はあるのだろうか?」とおたずねしたのに対し、担当課長さんの答弁は「非行は何よりも家庭や地域の教育力が低下していること。検挙数が多いのは、県警が取り組んでいるから。市では子どもを育てる10箇条など啓発している。」など極めて一般的なものでした。

分かり切ったことを並べても意味がない。どうしてこんな答弁になるのでしょう。中学生の検挙数が毎年1000人を超えているということへの危機感が、結局は希薄なんだろうなという気がしました。

私が少々ムッとして第二質問をしたためか、これを受けて今度は部長さんが「刑法犯少年の検挙数は減少しているが、1000人あたりの少年の検挙率では、全国が11.8人、県は19.9人に対し、本市では24.8人である。少年補導員さんらと連携し青色パトカーなども活用しながら、しっかりとりくんで行きたい。」と答弁されました。

この日の委員会では、本会議でも発言した「中学卒業後、就職も進学もしていない子の対策」について「その率が県平均・全国平均よりも高い。この原因はなにか。なぜ北九州市が多いのか。中学校卒業後の追跡調査はなされたことがあるか?」などと質問し、「確かにそうした調査は実施していない。数は少ないが一定の数で毎年そういう子どもたちが出る訳で追跡調査の価値はあるかもしれない。何ができるか検討したい。」との答弁がありました。

そのほか、新年度から実施に移される「子どもの読書活動推進計画」について質問し「4月23日の読書の日を中心にノーテレビ・ノーゲームデーなど多くの行事などを実施。朝の10分間読書活動の充実。学校図書室の開放。市民で考える読書会議設置」などの内容が報告されました。
私は、朝の10分間読書活動について、活動の意義と方法や経験を共有化をして中学校での実施拡大などを要望しておきました。  

 公民館類似施設(自治公民館)の改築補助改善が実現

また、かねてから小倉北区自治公民館連合会などから強い要望が出ていた改築改修補助金の複数回交付について「新年度から複数交付としたい。ただし、前回の交付から20年以上、建築から40年以上の館としたい。予算は総額で1300万円。この補助金交付については年2,3館としたい。」との答弁がありました。
この件については、ご要望を受けて私も何度も教育委員会に実施を求めてきたものですのでまずは制度実現を喜びたいと思います。 
確かに予算額は多くありませんが、まず制度改訂を実現することが大事です。交付を受けながら、現実に即した充実を求めていくことにしましょう。

今日の議論ではこの他、勝山公園のプールを廃止して、思永中学の改築で設置するプールを温水プールとして通年で使えるプールとする計画について、議員から「都心部の中で子どもたちが泳ぐ姿を市民に見てもらうことが良い」などの意見も出されました。
外から泳ぐのが見えるような現状のプールは、子ども達が被害者となる犯罪や盗撮などを考慮すれば適当とは思えません。中学の水泳授業と競合することもなく、市民が(子ども達も)冬でも気軽に泳ぐことの出来る整備がなされるなら、この計画で良いのではないかと思いました。

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