新北九州空港が開港記念式典

今日は新北九州空港の開港記念式典でした。空港のスタートは16日なのですが、その日は平日で早朝から業務開始と言うこともあって、直近の日曜日である今日の記念式典となりました。

午前10時から新空港ターミナルビル内で関係大臣、国土交通省関係者など、お歴々が多数参加されてにぎにぎしく式典が行われました。ご来賓の挨拶では「この空港は極めて利便性が高いすばらしい空港だ」「21世紀の北部九州の時代を象徴する開港だ」などの言葉が並びました。なかには「平成15年度の100億円の補正予算がカギだった」などの自賛型のご挨拶もありましたね。

そもそもこの新北九州空港は国の第二種空港です。本来は、アジアをにらんだ国家的航空運輸行政施策としての位置づけがなされていなければならなかったはず。しかし、これまで国や政府、福岡県関係者がどれほどこうした点を意識して開港を準備し対応してきたかといえば、はなはだ心許ないというのが実情でした。

新福岡空港構想がつぶれたらいかんからと新北九州空港の整備には消極的だった人々がいました。「福岡と北九州、地元でなかよくやってください」と人ごとのようにのべた元担当大臣もいました。スターフライヤーという新規航空会社がきてくれたから良いものの、もしこれがなかったら今頃「需要予測と大きく乖離した非現実的過大な公共事業」と批判されていただろうことをどれほどの人々が真摯に受け止めてきたでしょう。

開港はおめでたいことだし、これから発展成長していってほしいですから、ここでケチをつけるつもりは一切ありません。しかし、この空港の発展可能性を力説しても、「本来、国家的施策のはずじゃないか」と主張してみても、暖簾に腕押し状態だった人々が、開港のとたんに「すばらしい空港で」と言われても「これからほんとに応援してくれるの?」という気になってしまいます。

ま、悪態はこれぐらいにしましょう。式典では、開港を待ち望みながら故人となった関係者の名前を挙げて感謝の意を表明しながらの末吉北九州市長のご挨拶が一番良かったですね。そのなかのお一人「一番機が飛ぶまでは死ねない」といいつつ亡くなった故大瀬俊男さんは、私の大学の先輩でもあり、若い私にも行政のことなどいろいろと教えて下さいました。天国で、今日の記念式典をきっとおよろこびのことでしょう。
写真は、テープカットの瞬間。それに、ターミナル内の様子。

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