北九州市議会では常任委員会と他にテーマを決めた調査研究のための特別委員会が置かれています。今日は、私の所属する「安全で快適なまちづくり委員会」が開かれました。この委員会は、防災や環境施策などについて研究するものです。
今日の委員会では「地球温暖化対策地域推進計画」について報告がありました。京都議定書の目標達成のために自治体でも推進計画を策定して国などにも示すものですが、策定されたのは昨年の10月。当局から説明があったのですが、地球温暖化防止にむけての新年度の施策は反映していないままの内容でした。
北橋市長の環境施策の中で、特長的な施策は新年度予算に反映されました。「住宅用太陽光発電設備への助成」「菜の花プロジェクト」それに「環境配慮型建築物整備事業(CASBEE)」などです。一部はこれまでも実施されてきましたが、たとえば新エネルギー活用促進事業としての太陽光発電にたいする北橋市長の位置づけはこれまでとは違っていますし、CASBEEについてもこれまでと違って本格実施をめざすものです。これまでの市政と位置づけが違うのです。
明をされた当局に対して「新年度予算に献上された新たな施策はどう反映するのか」とおたずねすると「考えておりません」とのお答えでした。前市長の時代に策定された計画を新たに作り直せ等と申し上げるつもりは毛頭ありませんが、新しい市長になって新たに取り組もうとしている内容を「補充・増補」することに何の問題もないはずです。当局には、あまり機械的な対応をせず新たな市長の下で新たに実施していこうとする取り組みは、市民にお知らせする意味でも計画に反映するよう望みたいものです。
ついでに申し上げれば、向こう何年間も実施していこうとする計画を、市長の改選のわずかに3ヶ月前に決定するという姿勢というのもいかがなものでしょう。前市長後継者が当選すれば全く変わりなかったのかもしれませんが、少なくとも新たな市長の下で新たな施策が決定されれば、その都度、反映するという準備はしておくべきではなかったか。もちろんこれは当局だけの問題ではありません。なにしろ20年も、その前の20年も首長が変わらなかったのですから。そんな経験が市職員の皆さんに蓄積されようはずもなかったのです。首長多選の弊害はこんなところにも現れていました。