生活困窮の適切な把握できるはずー常任委員会

今日は市議会で厚生消防常任委員会が開かれました。委員会にかかる陳情請願が大変多いため、毎回審査項目も増えてしまいます。今日も陳情4件。医療改革や生活保護、障害者施設や自立支援法問題などいずれも大変大きな課題です。
いずれの件も陳情者からの口頭陳情がありましたし、今日はテレビカメラも入っていました。関係する議員もそれぞれ発言し、自然に時間も長くなります。結局、午前中だけでは審議が終わらず、昼休みを挟んで午後も引き続き審議となりました。

ところが午後2時からは民生委員の審査推薦委員会が予定されており、私たち議員からの先任者2人が欠席すると他の委員さんが一人の欠席で会が不成立となる可能性がありました。ご迷惑をおかけしないためには、できるだけ2時までには審議を終わってほしいなと思いつつ、私の発言はやむなく省略することにしました。(実際、審議は時間ぎりぎりで、幸い2時過ぎには民生委員審査会の会場に入ることができましたが、私が発言を始めていたら大幅に時間超過をしてしまう状況でした。やれやれ。)

さて、生活保護行政では、市の窓口でできるだけ保護申請をさせないように意図的な対応がなされているのではないかと、相談員の人権を無視したようなひどい言動と併せて指摘されてきました。市は「丁寧に相談にのり、申請の意志ある人には申請をしてもらっている」としているのですが「現場では違う」といつも議論がすれ違います。
今日話題になった保護申請から回答まで14日以内と法律で規定されている点についても、14日以内に結論を出している件数の割合が仙台市などに比べても低いとの指摘に対して、市当局は「金融機関の結論が(仙台市では)早いからだ」などと答弁。「福岡市と比べても低いのは何故か」とたたみかけられるなどかなり言い訳がましい答弁に終始しました。

生活保護は、様々な事情で最低限の生活もできなくなった人の最期のよりどころであり、大変大事な事業です。一方、かつて行政側が適切な判断を怠ったことによる受給で「働けるのに保護を受けながら遊んでいる人がいる」と批判を受ける事例があったことも否定できません。市民の大切な税金です。不正受給は決してあってはなりません。
私は、市が保護申請について必要性を厳しく審査し適切に対応しようとするのを否定しませんが、申請者が本当に困窮しているのかどうかはちゃんと審査すれば解るはずですね。そのために保護法では生活実態を審査できる広い権限が行政側に与えられているのです。見抜けないとしたら、それこそ行政側の怠慢なのではないか。
もし窓口で適切な対応が行われていないとしたら、それはやはりまず正すべきだと私は思います。その上で、申請者の生活の困窮状況を見極め、他の制度活用なども含めて適切な助言指導ができる行政側の資質を高める努力が必要なのではないでしょうか。
市当局者は真実の徒となって、真に生活が困窮している人々に適切な援助をできる保護行政を進めてほしいものです。

その他、知的障害者の入所施設・小池学園成人部の移転建て替え問題も審査されました。この問題では、建て替えの必要性は市も関係者も完全に一致しているのに移転予定地の地元合意ができず最初の案が頓挫。第二案も進まないまま時間が経過するという事態となっています。老朽化が進み、現地建て替えも視野に入れよという陳情者のご意見でした。是非早急に結論を出して建て替えを進めてほしいものです。

私が解らないのは「地元の合意」という点。知的障害者施設が「迷惑施設だ」なんんていう時代はとっくに終わっている。事情が不明なので軽々には申しあげられませんんが、これに不安だから移転反対という地元関係者がもしあるのだったら、正しく説得するべきではないかなあ。保育園の統合移転などでは少々の不満があっても時間をきって着工しているのに、なぜこの問題ではこんなに進まないのか、解りません。今後の推移を見守ると同時に、これらの点についても検証してみたいと思っています。

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