新北九州空港開港から一夜明けて、各界からどういう受け止め方をされているか報道が気になりました。
マスコミ各社の報道は、おおむね好意的のようでホッとしました。地域経済活性化への効果や空港間競争といったテーマで今後の課題を掘り下げようとした記事や報道もありましたし、特にNHKはターミナルビル内に特設スタジオを設置して総合的な報道を試みるなど意欲的でした。(カミさんは「これ選挙速報の時みたいでいやだなあ」と言っておりました。)
ただ朝日新聞は「収支・責任・視界は不良」「看板深夜便はや混乱」との見出しで「空港経営の今後は手放しでは喜べない。」「黒字確保が難しい点だけは確かなようだ。」との手厳しい記事でした。また夕刊でも数紙が昨日のスターフライヤーの深夜便欠航について批判的でしたね。
確かに昨日の「深夜便」欠航は事実ですが、その原因は羽田空港側の天候悪化でした。また遅れに対する対応や乗り合いタクシーなどアクセスの問題については、深夜運航が日本の主要航空路線では初めて、しかもそれを新規航空会社がすすめている、その初日のできごとであることを考えると、この問題を全て空港やスターフライヤー社の責任とするのは酷すぎる気がしませんか。
そして、そもそも空港の「収支」や「採算」「黒字確保」とは何か。
たとえば新空港への連絡道路・橋は福岡県が687億円で整備しましたが、これは無料。もともと収入というもの自体がありません。
一方、北九州のような2種空港本体の整備は特会で国が責任をもって建設するものです。確かにこの特会で整備されてきたこれまでの空港が、利用需要を過大に設定するなどしてを進め、建設利権とからんで「ムダな公共事業だ」と国民の皆さんから厳しく批判されてきました。(あの新福岡空港構想なども同様ですね。)
しかしこれを言うなら新北九州空港整備費は1024億円。関門航路の浚渫土砂処分場を活用しているので、他の空港に比べれば格段に安く整備できました。特会全体の問題ならともかく、こと新北九州空港についていえば優等生でしょう。
需要予測との格差のことであれば、開港10年間平均で145万人というターミナルビルの利用者予測は決して非現実的なものではないでしょう。
私自身、年間搭乗者580万人という当初の国の需要予測は余りに過大だと市議会で批判してきました。過大な需要予測の下にターミナルビルをはじめ過大な設備投資が続けられるのではないかと心配したのです。
開館したターミナルビルは整備費が50億円。「小さく産んで大きく育てる」として他の空港ビルと比べても物足りない感じがするほどこぢんまりしています。利用者が予測を下回れば空港ターミナルビルの経営には影響が出ますが、現状では過大だと批判される程度ではないと感じます。
朝日新聞の記事は、率直に申し上げて、ちょっと意地悪な気がしました。
さて、市議会の方は、今日も予算特別委員会。消防・病院局所管分の審査でした。
私は①救急車適正利用キャンペーンやAEDの普及②119番の発信地表示システ③同報系のデジタル防災行政無線の検討④災害時要援護者支援体制の構築などについて、それぞれ当局の考えを質しました。