台風シーズンを前に、災害時にヘリコプターを使った対応をどのように行うのかヒヤリングするとともに、消防ヘリコプターに実際に搭乗して災害の起こりやすい場所などを視察することを目的に、市議会建築消防常任委員会の現地視察が行われました。
北九州市の航空消防隊は小田龍平隊長以下10名の隊員で構成。
2010年に更新されたフランス製のヘリコプター「きたきゅう」を駆使して、林野火災などでの空中消火活動や救急救助、情報活動や広域応援などなど、幅広い活動を続けています。
この日は、小倉北消防署浅野分署で小田隊長から航空消防隊の活動についてのレクチャーを受けるとともに、メンバーは二手に別れて実際に「きたきゅう」に搭乗。浅野分署から離陸して約20分のフライトで八幡西区から門司区までを飛び、市内上空から、災害に発生しやすい地点の様子やヘリポートの設置状況などを視察しました。
飛行高度は約500メートル、このヘリは最大時速250キロで飛べますが、この日は180キロぐらいで飛びました。
ヘリコプターは基本的に有視界飛行なので、運航は天候の状況に左右されやすいとのことですが、この日の天候は晴れ。視界は良好で、九州労災病院のヘリポートや、寒岳川下流や小倉南区桜橋付近など溢水のおこりやすい地点などもはっきり確認できました。
市内全域を10分でカバーできる消防ヘリの機動力は、山林や離島も抱える本市では大きな力を発揮します。今後とも、市民の安全安心のために頑張ってほしいものだと感じました。
小田隊長との質疑では、本市の航空消防隊はヘリ一機体制なので、年間で一定期間飛行できない点についてたずねました。小田隊長からは、法的に整備が義務付けられた整備期間60を含めてどうしても年間80日程度飛べない期間が生じる。緊急の際は、福岡市の2機のヘリなどとも協力することとしている。3機でカバーできる点では、県単位では充実している。また、現在は、平日しか原則的に飛行しないが、通年飛行できるよう隊員を増員し、平成26年4月からは土日休日も飛行できるよう準備しているところだ、とのお答えを伺いました。
(写真は、上空からの紫川下流小倉北区中心部、小倉南区桜橋付近、九州労災病院のヘリポート)