安倍自民党に任せられない訳

民主党政権は、国民の期待にこたえられないまま多くの失敗を犯し、皆さんの強い期待は怒りに近い失望に変わりました。民主党への急激な支持率低下を招き、昨年の総選挙で無残に敗北したことに、私自身、誰よりも歯がゆい思いをしているつもりです。

 民主党が再び公民の皆さんの信頼を取り戻す道のりは、大変厳しく長いものとなるかもしれません。民主党が猛省し、とるべき重要な措置があると思っていますが、そのことを前提とした上で、安倍自民党には政治を任せられないと思っています。

 

まず経済政策。アベノミックスなどという幻想がまき散らされていますが、多くの識者が指摘するように金融緩和で日本の消費は回復しないというのが歴史の教訓です。

 かつて小泉政権期に史上空前の金融緩和が行われて円安が進行、輸出が史上最高水準を記録しても、結局、小売販売額は伸びず消費は増えなかった。一部の富裕層が潤っても雇用者報酬は減り続けたので内需は拡大しなかったのでした。また同じことをするのでしょうか。

 今度は、労働者の解雇規制を緩和するおまけまでついています。私自身は、仕事に着目したジョブ型正社員による安定雇用への道を否定するものではありませんが、雇用の流動化へのセーフティネット(積極的労働政策)がない中で、解雇規制だけ緩和されたらたまりません。

 先日発表された2012年就業構造基本調査でも、5年前と比べて非正規労働者が増加し、2000万人を超えました。正社員が離職しても、正社員になるのではなく、多くが非正規社員となったことが報告されています。そして非正規労働者の賃金は低く、これが労働報酬が下がる要因となっています。

 雇用増と賃金引き上げを実現し、消費(内需)を拡大する施策への転換が必要です。

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