北九州市に近代的な水道が布設されたのは、旧門司市で100年前の明治44年のこと。海外航路の船舶に積み込まれた門司の水は「赤道を越えても腐らない」と評判だったとか。
北九州水道100周年を記念する式典と祝賀会が開かれ、私も参加しました。式典では、北九州水道百年のあゆみが映像で上映されたほか、大分県中津市など北九州市水道の水源地の自治体に対して感謝状も贈呈されました。
また、永年にわたって北九州市が水道事業の改善を支援してきたカンボジア王国からは、北橋市長をはじめ貢献してきた水道関係者に友好勲章が授与されました。
挨拶に立った北橋市長は「戦乱など心配や不安があるなかで、派遣された市の水道職員は懸命にがんばって、かつてプノンペンの水道で漏水率が70%あったのを、8%という先進国なみの改善を達成した。この度の受章はこうした懸命な努力に対して贈られたもので、代表して心より感謝申し上げるとともに、今後も末永く支援を続けていくことをお約束する」と、目を潤ませながら謝辞をのべました。
北九州市の水道事業は、故・谷伍平市長時代から市の人口が将来130万人となることを想定して水源開発を進めてきたことで、現在では水需要を上回る給水能力を獲得できたのと、比較的安いコストで開発が可能だったという歴史的事情があります。渇水時には能力はあっても給水がそれを下回ることもあり、広域給水が可能となった現状も肯定的に捉えて、これからも活用を考えていくべきだと思います。
またこれまでの経験と技術をいかして、始まっている「水ビジネス」への挑戦も了とすべきでしょう。
市の水道事業を今後も安定的に運営するとともに「次世代の水道」にむけてさらに改善を求めたいと思います。
何はともあれ100周年おめでとうございます。(写真は、式典で受章の謝辞を述べる北橋市長)