国会で「子どもの読書活動の推進に関する法律」が制定されてから14年。
北九州の子どもたちに、もっともっと楽しく読書に親しんでほしい!そのための指針を市議会で条例という形で示そうではないか、と考えて検討してきた「北九州市子どもの読書活動推進条例(案)要綱」が、市議会教育水道常任委員会で確認され、6月市議会での制定を視野にいれて、今日4月9日から一カ月間のパブリックコメント期間に入りました。
同条例(案)要綱は、私をはじめ賛同する超党派議員有志によって制定を呼び掛け、私たちの会派・ハートフル北九州が中心に論点を整理、他の会派との協議を経て、市議会で生涯学習を担当する教育水道常任委員会(成重正丈委員長・当時、小委員会での検討を含む)によってまとめられたものです。
所管する教育水道常任委員会(奥村直樹委員長)では、北九州市議会6月定例会で委員会提出議案として提案、できれば全会一致で議決したいとしており、制定に向けて、パブリックコメントを実施するものです。
東京子ども図書館の松岡享子さんは著書のなかで「数えきれない子どもたちが、これまで本を楽しみ、本に喜びを見出し、実質的な益を得てきた事実を大切にして、本を読むことを子ども時代の幸せのひとつに加えて下さるよう、子どものまわりにいるおとなの人たちに訴え続けていきたい」と述べておられます。(『子どもと本』岩波新書)
本条例の制定を機に、本市のすべての子どもたちがあらゆる場所で本と出合い、幸せを感じることができるよう体制整備をめざしたいものです。
パブリックコメントでは、子どもの読書にかかわる皆様に限らず、幅広い市民の皆様からもご意見を頂戴したいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
◇ 条例(案)要綱の特徴
子ども読書活動推進条例(案)要綱の詳しい内容は、北九州市議会のホームページから確認いただけます。 (http://www.city.kitakyushu.lg.jp/sigikai/index.html)
その主な特徴は、以下のような点だと考えます。
(1)です・ます調による「前文」をつけることとし、条例の意義や理念、制定経緯などを市民に分かりやすく説明していること。
(2)「総則」において、子ども読書活動の意義を確認し「読書好きな子ども日本一」をめざす「市の責務」や、率先して自ら読書に親しみ、子どもの読書活動を進める「市民の役割」を明記したこと。
(3)法律では努力規定である市の「子どもの読書活動推進計画」の策定を義務付けたこと。また、基本方針や数値目標を盛り込み、進捗管理を行うことを規定したこと。
(4)子どもの読書活動を統括するセンターとして「北九州市子ども図書館」をリノベーションの手法で設置すると規定したこと。
(5)有資格の学校図書館司書の増配置をはじめ、学校図書館や市立図書館等の環境整備促進を規定したこと。
(6)子ども読書活動推進会議を条例上の付属機関として設置し、具体的な役割と事業のPDCAサイクルを確立するよう規定したこと。
(7)5年を超えない期間ごとの条例の見直し規定をおいたこと。
(8)予算を伴う本格的な政策条例であり、議決されれば、子ども読書活動に関わる議員条例としては全国初の条例となること。
◇今後、本ホームページでも、皆様の検討材料としていただけるよう、さらに具体的に条例案に盛り込んだ考えなどを述べさせていただきたいと思っております。
(本ホームページの内容はあくまでも私個人としての見解です。最終的には市議会の教育水道常任委員会で条例案がまとめられることになります。)