高齢化や薬害、事故などで聴覚を失ったり難聴などになったりする中途失聴・難聴者の方は、いまや300万人とも言われます。しかし、聴覚の障害はなかなか外見ではわからないことから、それらの方々の社会生活には多くの困難を伴います。
そんな中途失聴や難聴者の当事者が、聞こえの保障を求めるとともに相談や交流をしながら、人生を有意義に過ごそうと活動を続けられているのが「難聴者・中途失聴者協会」の方々です。
北九州市では、この度めでたく創立30周年を迎えられましたので、今日は「全難聴九州ブロック福祉大会」の開催と併せて記念式典と交流会が行われました。
私も、お招きいただきましたので心からの祝福のエールを送りました。
実は、私が北九州市の難聴者協会の皆様と出会ったのは、もう20年近くも前のことでした。
以来、要約筆記ボランティア(当時)の公費派遣の実現をはじめ、FAXによる市政情報伝達や磁気ループの設置、耳マークの普及、要約筆記者の養成などなど、ご一緒に取り組み、一定の成果もあがってきました。
それでも、まだまだ課題は山積しています。
ご挨拶では、本市で防災情報を伝える「エリアメール」の実施を例に、小さいけれども切実で緊急な取り組みなどを、これからもいくつも積み重ねながら、聴覚障害のある方が何らの支障なく社会参加ができる「あたりまえの地域社会づくり」をさらにめざしてまいりたいものですねと私の決意も込めて申し上げました。
交流会では楽しい出し物もたくさんあり、わっしょい百万踊りや炭坑節まで飛びだして楽しい一時を過ごしました。
楽しくも頼もしい同協会の益々のご発展と皆様のご健勝を心からお祈りして会場を後にしました。
(写真は、交流会のもよう)