秋冬に備えたPCR検査体制の拡充について論議 北九州市議会9月定例会

北九州市議会では、9月定例会が開会中で、10日からは本会議での論議が続いています。
議案として提案されている令和2年度9月補正予算案は、一般会計62億8732万円、他の会計と併せて総額81億822万円となっていますが、このうち一般会計には、新型コロナウイルス感染症の検査体制を拡充するとして5億2180万円が計上されています。
秋冬に向けた検査体制の拡充策は、今議会の目玉議案でもあり、多くの議員がこの問題について取り上げています。

現在、北九州市では、保健所への相談から保健環境研究所でのPCR検査のほか、かかりつけ医を通じて市が設置したPCRセンターでの検査を実施しており、一日約600件程度の検査が実施されています。
しかし、秋冬の新型コロナウイルス感染症に備えるためには、検査体制をさらに拡充する必要があることから、市医師会の協力を得ながら、現状の検査体制に加えて、かかりつけ医や一般病院でのPCR検体採取や抗原検査を実施することで、一日の検査数の能力を1200件程度にまで拡充しようとするものです。(イメージ図をご参照ください。)

かかりつけ医検査体制拡大イメージ図

このうちPCR検査については、かかりつけ医などで検体を「唾液」や「咽頭ぬぐい」で採取、市が委託した集荷業者が輸送し、民間検査機関で監査を実施します。また抗原検査については、30分程度で結果が判明することから、検体の輸送も不要で、季節型インフルエンザの検査も併せて可能なことから、より多くの検査につながるものと期待されます。
8月13日現在で、これらの検査を実施する意向を示した医療機関は、PCR検査で200施設、抗原検査で100施設程度となっており、今後医師会と委託契約など手続きが整い次第、できるだけ早く着手することにしています。

私自身、新型コロナウイルス感染症流行の初期段階からPCR検査を始め、効果的な検査体制の拡充を強く求めてきましたので、今回の取組みを歓迎しています。
市医師会との調整が整い、さらに多くのかかりつけ医の先生方が参加いただいて、できるだけ早く実施できるよう期待しています。

また、補正予算では、秋冬から流行する季節型インフルエンザの予防接種について、新型コロナウイルス感染症との同時流行を警戒し予防するため、65歳以上の高齢者への助成に加え、医療機関従事者を始め、薬局や高齢者障がい者施設、教育機関、保育所などに従事者、いわゆる「エッセンシャルワーカー」にも拡大し、一人一件1000円で接種できる制度としました。これに係る経費は、計上された4億3040万円のほか、予備費の充当も行うこととしました。

 

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