北九州市の指定暴力団工藤会本部事務所跡地に、生活困窮者支援や子どもたちの居場所づくり、高齢者への支援など全世代型の福祉拠点を創ろうという取り組みが始まっています。名付けて「希望のまちプロジェクト」。
12月19日には、その検討会シンポジウムが、同跡地すぐ近くの北九州メディアドームで開かれました。
(この季節でありまして、やむなく私は前半のみ参加させていただきました。)
プロジェクトの中心で困窮者の自立支援などに取り組むNPO法人抱樸によるこのシンポジウムでは、主催者の挨拶に続き、虚偽公文書作成など根拠のない容疑で長期間逮捕拘留・起訴され、裁判で無実を勝ち取った元厚生労働事務次官・村木厚子さんの講演がありました。
村木さんは、一時絶望を味わった自分がどのように希望を持ったかを話すことが今日の役割でしょう、と前置きして、困難に陥った時、自分に必要だったのは「プロによる伴奏型支援」「プロによる課題解決型支援」「周辺の人々による支援」「自分が誰かのためにできること」だったなどと語られました。
その上で、困ったことを抱える人への支援に必要なものは「安心できる居場所」と「出番」ではないかなどとし「工藤会跡地が人々を支え希望が持てる地域となることはすばらしい。自分も時々やってきます。」と締めくくられました。
困った人(子ども)への支援を、縦割りにしない、子どもの困難を見逃さない、家族支援などが必要だと指摘される村木さんのお話に、大いに共感しました。
本市の子どもたちの抱える重要課題の一つである「長期不登校児童生徒への支援」なども、まさにこの通り進められるべきだと感じました。
シンポジウムには、北橋市長もなども参加されました。
工藤会本部事務所跡地に関しては、12月18日、事務所売却ののち、経費等を除いて暴力を受けた被害者への賠償金に充てられる一連の手続きが終了したことが北九州市から報告されました。
暴力団事務所跡地が全世代型福祉拠点として生まれ変わるというプロジェクトは、北九州市民が全国に誇ることができるモデルとして、ぜひ成功してほしいものです。私も地元の一人として、さらに支援していきたいと考えています。