6月20日に、北九州市での新型コロナウイルスの新規感染確認者は、9日ぶりにゼロとなりました。嬉しい限りですし、このまま続いてくれればと願うばかりです。
感染予防にずっと心を配って過ごしてきた人々も、6月19日から外出自粛などの市民への要請事項がほぼ全面的に解除されて、さあ少し気分転換を、という方も多いかも知れませんね。
そこで今日は、緑の中でゆったりできる「穴場」としても人気が高まっている小倉北区の山田緑地に様子を見に立ち寄ってみました。
北九州市唯一の自然環境型公園である山田緑地には、広い芝生広場や、せせらぎなどもあり、何よりも管理された自然環境型公園で、犬や猫などペットの入場も不可であるため、糞などのよる不快な思いをすることもありません。風通しもよい豊かな緑の中で、憩いのひと時を過ごすのにはもってこいの公園です。
今日も午前中から、家族連れの市民などが来園し、「三密」を避けながら、気持ちよく憩いのひと時を過ごしておいでの様子でした。
中には、どこかの部活動でしょうか、チームでランニングに来られた方々もあって、公園内を軽やかに駆けておられました。
公園を管理する担当者にお聞きすると「屋内公共施設が休館の時も、屋外の山田緑地は開園していたためか、今まで来園されていなかったような方々が多く来られるようになりました。」とのことでした。
また、山田緑地内には、ここで発足したミツバチプロジェクトが設置した複数のニホンミツバチの巣箱が設置されています。
先日、地元NHK北九州放送局の取材で、この巣箱からの採蜜の作業を行った様子や、希少なニホンミツバチのハチミツを山田緑地でも販売していることなどが放送されたため「蜂蜜はここで買えますか」などと求める来園者も多く「反響が大きくて、売店の蜂蜜は売り切れ、補充したところです」と公園管理者の方も驚いておられました。
実は、ニホンミツバチの養蜂は、かつて里山であった山田地区の農家で伝統的に行われてきた歴史があります。
山田緑地を拠点に発足したミツバチプロジェクトも、その養蜂をしていた山田地区の農家から、ミツバチの誘因植物であるキンリョウヘンを譲っていただいたことをきっかけにスタートしたのでした。
山田緑地は、手つかずの自然環境が残されてきた旧日本軍の山田弾薬庫跡地の一部の移譲をうけて開設された自然環境型公園ですが、かつては里山として、人々が暮らしてきた歴史も持っています。
私は、これからの山田緑地が、ニホンミツバチの養蜂のように里山の豊かな自然の恵みを糧に、持続可能な暮らしがあったこの地の姿をかみしめることができる公園としての使命もあるのではないかと考えています。
山田緑地の意義と役割、今後の整備のあり方について、これからも多くの方々と議論を続けて行きたいと考えています。