プラスティックごみ収集前倒し検討

家庭ごみ問題で当局案大きく修正も 9月議会の本会議論議

 市の家庭ゴミ収集制度の見直し問題について、垣迫環境局長は市議会本会議で来年度の制度見直しの1年後に予定している「廃プラスチックの分別収集」について、実施を前倒しして来年度の見直しと同時に実施することも検討したいとの態度を表明しました。わが会派を代表して質問にたった堀口勝孝議員の質問に答えたものです。

 「プラスチック分別は同時実施を」

 私たちは「市の見直し案では、家庭用ごみ指定袋の値上げが実施されても、出されるごみの中で40%の量を占める廃プラスティックの分別が同時に実施されなければ資源化減量化へのインセンティブは働かない。」と考え、袋の値上げ幅の問題とは別に、廃プラスティックの分別をまず具体的に進めるべきだと取り組みを進めてきました。
 指定袋が値上げされても、分別が可能な廃プラスティックや紙類の分別資源化が出来なければ、指定ゴミ袋の使用を少なくしようという動機付けにはならず、ただ「値上げの圧迫感でごみを減量させようとする」だけの施策で終わってしまうことになります。 
 廃プラスティック選別施設の建設が間に合わないものの、分別開始の当初は一定の周知期間が必要なことや施設の試運転期間なども考慮に入れれば、選別施設スタートまでの数ヶ月間は廃プラスティックを燃料として焼却することも次善の策として了解出来ると思います。
 垣迫局長の答弁は「値上げによるコスト意識で減量を進める」施策と併せて、「家庭ゴミの中のプラスチック資源化を同時実施することで減量を進める」施策を具体化する可能性を表明した点で重要な答弁であったと思います。
 
 紙類の回収ルートは多様化と強化へ

 また、家庭ごみの約20%を紙類が占めており、この分別収集が強化されなければ家庭ゴミの減量は進みません。新聞紙だけは回収しても、空き箱や包み紙などの資源化はまだまだの状態であり、家庭ゴミ収集の見直しは紙類回収の強化が不可欠です。この点についても当局を質しました。
 垣迫局長は「現在、子供会などの集団資源回収、まちづくり協議会による回収、市民センター拠点回収、新聞販売店による回収の4ルートがあり、この強化をはかってきた。着実に回収量は増えているが、さらに環境局内にプロジェクトチームを作って各区ごとのきめ細かく担当者が入っており、強化を進めていく。」と答弁しました。
 紙類の回収については、誰でも回収できるルートの多様化と併せて、新聞紙に偏りがちな紙類の回収を、空き箱や包み紙など幅広く回収できるようルートの強化が必要です。これらは今後さらに具体的に詰めて行くこととしたいと思います。

 袋の値段は今後も議会で討議検討を

 さて袋の値段です。本会議ではこの10月から実施が予定されている福岡市の指定袋大1枚45円と比べて、市当局提案の60円はどう考えるかとの質問を質問にたったわが会派の堀口勝孝議員がぶつけました。
垣迫局長は「福岡市では大袋および不燃ごみが1枚45円、びんペット大袋1枚22円となるが、プラスチックの分別収集は実施されない。本市でかりに4割が安いプラ用袋にいれられれば47円の袋に入っているのと同じ。かんについても福岡市では45円の袋だが、本市では安い袋、さらにかん・ビン・ペット収集は福岡市では月1回であるが、本市では毎週出せることになる。これらを考えれば、福岡市とほとんど差がないことをご理解いただきたい」と答弁しました。
うーん、なかなかうまい説明ですね。でもちょっと待てよ。早晩、福岡市でもプラ分別などは迫られ実施されることになるでしょう。そうなったら、やっぱり福岡市の方が安くなりますよねえ。
 指定袋の値段でコスト意識を持ってもらうことは意義のあることだとは思いますが、それが60円でなければならないというのが、理解しにくい点ですね。
 合理的で市民に納得頂ける価格はいくらなのか、更に協議検討していきたいと思います。
 ただし、資源化のための袋はについては1枚15円ではなく、1枚10円以下など出来るだけ安くしてリサイクルを促進する値段とすべきでしょう。  

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