視察の最後は、神戸市の多機能防災公園を見学しました。震災復興の再開発事業に併せて作られた公園で、マンションが立ち並ぶ人口急増地区の中心に9300平米の広さと非常用トイレや防火水槽、非常用井戸、集会所など防災施設をそなえた近隣公園を建設したもので、管理運営は地元自治連合会などを母体とした管理会が行っている公園です。
北九州市では、活断層による大規模な直下型震災は想定する必要がないとはいえ、高波や浸水、土砂崩れと言った自然災害に対する備えは不可欠です。いざというときに給水やトイレ、物資の集積・救急拠点などとしての公園に求められる役割にも大きいものがあります。これらの機能をあらかじめ備えた一定規模の公園を整備することは、北九州市でも大いに参考にして良い点でしょう。
何よりも私は、一定規模の公園を地元自治会などで管理している点に注目しました。公園内に集会所があり、人がいて管理できる状態になれば、使い勝手の良い公園となるだろうからです。私たちの「ハートフル公園」のイメージにも通じます。
集会所は、朝9時から夜9時まで開けていて、地元の子育てサークルなどをはじめ大変多くの方々が使っておられるそうです。地域イベントも盛んに実施されているそうです。回りからの人の目も多いので、子どもたちも安全に遊ぶことができます。
見学時も子どもたちが遊んでいましたが「日頃はこんなものではなく。沢山の子どもたちが遊んでいますよ。」と自治会の方のお話でした。
ただ、早く供用しすぎて荒れている芝生広場や、イタリア広場のでかいモニュメントは使い勝手が悪そうでしたね。我々が見習う際には一考する必要がありそうでした。写真は公園の全景と、非常用トイレ設置用の穴。