国内全頭検査の維持継続を! BSE問題

政府はアメリカ・カナダ産牛肉の輸入再開を決めました。早ければ年内にもアメリカ産牛肉が日本の小売店などで復活することになります。外食産業など業界は「歓迎」なのだそうですが、果たしてそれでいいんでしょうか?
輸入される牛肉は「生後20カ月以下であることや、脳や脊髄(せきずい)などの危険部位が除去されていること」が条件ですが、問題はこの条件がまもられるのかが第一の問題。モラルなき利益優先がどんな事態をもたらすか、構造計算の偽造など連日報道されている件が示していますね。牛肉産業の圧力が非常に大きいと言われるアメリカが、業界の意向に反する措置を進めることが出来るか極めて疑問です。

もう一つは、アメリカのBSEの実態が不明な点。政府の食品安全委員会も「米国・カナダのリスク評価を科学的に評価することは困難である」と結論しています。私は、アメリカのBSE感染はおそらく日本の比ではないと疑っていますが、今後これらについても検証が必要でしょう。

日本で処理される牛肉は、現在、危険部位を取り除いた上で全頭検査を行っています。もちろん牛の個体履歴を管理するシステムも稼働しています。(偽装されればアウトですが)
10日には国内で21頭目のBSE感染牛が発見されています。
世界でも厳しいと言われる日本のBSE検査体制ですが、食品の安全性を確保する意味でこれらの見直しには慎重であるべきだと私は思います。
北九州市の食肉センターでも続けられている全頭検査は、来年度以降もそのまま維持するべきだと私は思っています。

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