より安全に!進化するマンホール鉄蓋

私が日頃お世話になっている基幹労連福岡県本部(品川浩二委員長)のお誘いを受けて、日本有数のマンホール製作メーカーである「日之出水道機器株式会社・佐賀工場」の見学をさせていただきました。
マンホールといえば下水道のあの鉄製の丸く重いふたがすぐにイメージできますが、これがすいぶん進化を遂げているのですね。
昭和44年以前のマンホール鉄蓋は、素材も悪く、次第に隙間があくことでガタつき、騒音など多くの問題を抱えていたそうです。それが改良され、鉄蓋がはずれないように鍵がついた他、密着性が高く騒音も少なくなったため広く普及するようになりました。
それでも近年、ゲリラ豪雨などで汚水が逆流して水が噴出、蓋や周辺がが破損して部品が飛散するなどの問題が指摘されるようになりました。また、蓋がしっかり締るため時間の経過とともに、開閉など維持管理に課題が生じる、さらに段差ができることで高齢者のつまづきや、蓋が滑るなどの問題が起きてきました。
そこで、同社では「最新型の鉄蓋」を開発し、普及をはかっているとのことで、その技術力をデモでも示していただきました。
最新型の鉄蓋は、蓋枠との接点を改良、蓋が圧迫されすぎず汚水が逆流しても力を逃がしながら破壊をさける工夫がなされたほか、表面もスリップを防止する加工がほどこされています。
デモでは、圧力がかかっても水が噴き出した後、もとにもどる様子が確認できました。


北九州市でも多数のマンホールがありますが、現状は従来型がほとんど。最新型は少しコストが高いとのことですが、万一の事故を考えれば、浸水が予測される地点のマンホールから段階的に取り替えるなどの措置がとれないかなど、私たちも検討していきたいと思います。
それにしても今日は暑い日でした。その中で、自動化されているとはいえ、鉄を溶かしながら鋳物の鉄蓋を製造するお仕事は、大変暑くご苦労なことだなあと感心しました。こういう労働者に、日本のモノづくりはしっかりと支えられているのですね。
(写真は、1.圧力がかっても蓋が破損せず水が噴出する様子。2.車が通っても大丈夫。3.マンホール内への落下防止用のはしごもセットされている。4.歩道用の滑らない蓋。)

 


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