日本ミツバチの採蜜

小倉北区の山田緑地では、昨年から日本ミツバチを育てる「山田緑地ミツバチ・プロジェクト」がスタートしています。10月19日には、第7回目のプロジェクトが行われ、今年最後となる採蜜が行われることになったとお知らせがありましたので、見学に伺いました。

午後1時すぎから、森のゲート奥の巣箱設置場所で、養蜂家の加藤さんご夫妻によって採蜜作業開始。私たちは興味津津で、その様子を眺めました。

加藤さんらは、5段の巣箱のうち上の一段だけを採蜜し、残りは蜂たちの越冬等のためにとっておくこと。ふつうは一年目に採蜜できないのに、山田緑地では一年目から採蜜ができる環境にあることなど、取り囲んだプロジェクト参加者や見学者に解説をしながら、手慣れた様子で採蜜を行っていきました。

写真は、その様子。


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このプロジェクトのミツバチは、西洋ミツバチではなくて日本ミツバチであるのが特徴です。

日本ミツバチは、環境の変化に極めて敏感で、日本ミツバチが生息できることは周辺の自然環境が良好だということで、自然生態の「指標生物」であると言われます。

ここ山田緑地は、里山の自然を保全し「30世紀の森づくり」を進めるとともに子どもたちや市民に親しんでもらおうと開設された政令市では有数の「自然教育園」です。

自然豊かな山田緑地の魅力を知ってもらうためにも、また、北九州市の自然生態が良好で豊かであることをアピールするためにも「山田緑地の日本ミツバチ・プロジェクト」には、今後とも大いに活躍してもらいたいものと期待しています。

久しぶりに訪れた山田緑地は大変に美しく、芝生広場では家族連れなどが、秋の日差しを浴びながら、ゆっくりと楽しい時間を過ごされているようでした。まだおいでになったことのない方は、ぜひ一度、お越し下さい。山田緑地の駐車料金は一日300円、緑地への入場料金は無料です。


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詳しくは山田緑地ホームページへ。)

思い起こせば、私たちが旧日本陸軍・米軍の山田弾薬庫跡地の返還に際して、跡地利用は「自然教育園」として活用すべきだとして活動していたのは、もう25年も前のことでした。

当時は、全面的に軍事利用の可能性があるのではないかと懸念し、三分割による返還が確定した以後は、自然史博物館の建設や、都市公園として切り開く、大学の誘致だ、果てはSLを走らせよ等々、様々な議論が交わされました。

希少な自然ではないが、里山の自然の大切さや自然生態調査の必要性を訴えながら、自然教育園の設置を求める会による強力な市民運動が実を結んだ結果の「山田緑地」実現でした。この辺の経緯と、現状・課題などについては、(少々長くなりますので?)また改めてご報告したいと思います。

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