北九州市では100歳代高齢者の感染確認。東京都は48人。

北九州市では、6月15日に新たに一人の新型コロナウイルス感染者が確認されました。報告によると、市内門司区の介護施設に入所している100歳代の女性が救急搬送され肺炎の症状がみられたため検査して陽性が確認されたとのことです。
高齢でいらっしゃいますが、軽症とのことでありご回復を心からお祈りする次第です。
北九州市では、6月14日にも80歳代の男性が救急搬送され、陽性が確認されています。
5月23日から6月14日までの感染確認者154人のうち、70歳代が17人、80歳代が24人、90歳代が6人、計47人にも上っています。行動範囲がそれほど広いとは思えない高齢者の感染確認が続いており、在宅や施設入居などの高齢者にも感染が及ぶような広範囲の市中感染がおきているのではないかとの懸念を拭えません。

一方、東京都では、6月14日が47人、15日には48人と多数の感染者が確認されています。
小池都知事は「積極的に検査を行った結果としての数字」だとして「これまでとは違う」ことを強調されたようですが、北九州市の実情を見ても、濃厚接触者全員や健康観察者・関係者まで検査対象を広げれば、多数の無症状の陽性者が確認されるのは当然のことですし、それ自体は間違っている訳でもありません。
でも、「ロードマップ」や「東京アラート」などの指標や「希望的観測」に、現実の方は素直に従ってくれるわけではありません。
逆に、感染の現状を素直に見つめ分析しながら、医学的・疫学的見地から、実効性のある検査や感染防止策を、改めて組み立てる姿勢が求められているのではないでしょうか。

◇ところで6月15日の北九州市議会では、各常任委員会が開かれ、私の所属する保健福祉委員会でも、提案されている6月補正予算案の審議が行われました。(新型コロナウイルス感染症対策については、6月16日に市から報告がなされることとなりましたので、関連質問はその時に行うこととしました。)
このうち子ども家庭局の所管分では、国の第二次補正予算に掲げられた「ひとり親世帯への臨時給付金支給事業」について、12億8300万円が計上されました。
児童扶養手当受給世帯や新型コロナウイルス感染症の影響で収入が減少したひとり親世帯に、世帯当たり5万円を支給、第2子以降児童一人当たり3万円を加算するほか、収入が減少した世帯には別途5万円の加算を、国の事業として行うもので、北九州市内では児童扶養手当受給世帯約1万世帯が対象となっています。
児童扶養手当受給世帯では申請不要で自動的に振り込まれます(8月ですが!?)が、受給していない世帯でも、収入が大きく減少した世帯など申請によって受給できますので、制度内容をぜひご確認下さい。

◇また今回の補正予算案には、老朽化した北九州市立児童文化科学館の建て替えに対する国の地方創生拠点整備交付金による補助金8億2757万円も含まれました。
同科学館は、年間10万人に利用される北九州市唯一のプラネタリウムを持つ施設ですが、開館から50年以上が過ぎ、建物や設備も老朽化し、展示物も陳腐化していることから、北九州市の誇る「いのちのたび博物館」などにも隣接する八幡東区東田地区の旧スペースワールド跡地に移転建て替えをしようとしているものです。総事業費28億3900万円、すでに公共事業評価を終え、順調にいけば令和4年春に開館予定で、年間入場者50万人を見込んでいます。

新科学館展示イメージの一部。竜巻の再現装置。「竜巻博士」藤田哲也博士は北九州市出身です。

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