小倉が生んだ天才女性俳人・杉田久女の命日にあたる1月21日に「久女忌」が、今年も北九州市小倉北区の圓通寺で行われました。
私も、会を主催する久女多佳子の会のメンバーでもありますので久女忌には毎年必ず参加しているのですが、昨年は、新型コロナ感染症の蔓延による緊急事態宣言下で「式典中止」でしたので、2年ぶりの参加となりました。
今年も、新型コロナ感染症第6波とみられる中での開催とあって、一般の方々に広く参加を呼びかけることはせずに実施。予定されていた北橋健北九州市長などの来賓ごあいさつや、久女に関する講話も取りやめて、主催する「久女多佳子の会」のメンバー約20名で、式典のみ執り行いました。
式典では、久女多佳子の会の久末隆彦会長があいさつした後、圓通寺林住職の読経のあと、久女の愛した白菊をそれぞれに献花、続いて作句からちょうど百年にあたる久女の三句、
『潮干人を松に佇み見下ろせり』
『戯曲読む冬夜の食器つけしまま』
『足袋つぐやノラともならず教師妻』が献句されました。
最後に、久女のお孫さんにあたる石太郎さんが遺族を代表して挨拶されました。
近年、百年たっても全く色あせない久女の句の魅力について、多くの方々への理解が広がってきているように感じています。私のような一介の久女ファンにとっても悦ばしい限りです。
来年の久女忌には、コロナも終息し、再び多くの方々のご来訪がありますよう願ってやみません。
『読経ありて孫の供物や白菊忌』 合掌