ミツバチによる農福連携スタートへ。(社福)あすなろ学園

「養蜂」を通じて、障がい者と地域の可能性を広げる事業の試みが、全国各地で始まっています。
ここ数年来、ミツバチの魅力発信や養蜂技術普及などに取り組む一般社団法人トウヨウミツバチ協会(高安和夫代表理事)が、JRA(日本中央競馬会)畜産振興事業の助成を受けて、障がい者が参画する養蜂環境調査研究事業としてその可能性を探っている取り組みで、北海道から沖縄まで約20カ所の福祉施設などが参加して、調査実証事業が進められています。
北九州市でも、このほど小倉南区の社会福祉法人あすなろ学園が、この実証事業への参加を表明。
6月26日午後からは、高安代表理事などが同学園施設を訪れて、事業内容の説明を行ったほか、事業を担当することとなった施設担当者や利用者などと意見交換を行いました。

あすなろ学園内に設置された巣箱の一つ

小倉南区新道寺の自然一杯に囲まれたあすなろ学園の敷地内には、ニホンミツバチの巣箱をすでに二基設置。今後、2年かけて、養蜂を続け、収穫したハチミツを活用するなどしながら、障がい者が参画する養蜂事業の可能性を調査していくことにしています。
高安代表理事によれば、先行して養蜂に取り組んだ就労支援事業所などでは、収穫したハチミツが地域を代表する地元特産品に選ばれた事例や、休みがちだった利用者さんが養蜂事業に取り組むことで毎日来所するようになったなど、様々な成果が生まれているとのことでした。
あすなろ学園では、現在も自然栽培の農作物などを作って販売している実績もあり、養蜂事業が順調に進めば、利用者さんの就労収益事業にもつながっていくのではないかと期待されています。
この事業には、山田緑地を拠点に活動を続けている北九州ニホンミツバチプロジェクトも支援を表明。養蜂事業の管理作業や生産作業などについて具体的な技術指導を続けていくこととしています。
北九州市の豊かな自然の中で、ニホンミツバチの養蜂を通じて、障がい者の就労や地域連携が進んでいくことは、自然環境の保全にもつながり、持続可能な社会をめざすSDGs未来都市北九州市にとっても、まことにふさわしい取り組みだと思います。
ぜひ成功発展してほしいものと願っています。

ところで、6月26日は北九州市内の新型コロナウイルスについて、199件のPCR検査を実施し、陽性確認者はゼロとの報告がされました。
このとろころの感染状況の落ち着きに伴って、入院者も13人に減少、直近1週間の10万人あたりの累積新規感染者数も0.42と、目安の一つとされる0.5を下回りました。
これも、市民の皆さんが感染予防に留意されるとともに、拡大を防ぐためにもマスクの着用や手指の消毒、ソーシャルディスタンスの確保など積極的に取り組んで下さっている成果だと思います。
また医療機関や福祉施設、学校など集団感染を絶対に起こさせないとの強い思いで、感染防止に取り組んで下さっていることの証だと思います。
心より感謝しつつ、今後も気を緩めず頑張っていきたいものです。

タイトルとURLをコピーしました