長かった9月定例市議会も最終日を迎えました。今日の最大の焦点は、何と言っても北橋市長が市民との公約に基づいて選任を求めていた女性副市長の承認案件でした。
北橋市長が市議会に提案したのは厚生労働省の雇用均等・児童家庭局職業家庭両立課長だった麻田(宮川)千穂子氏46歳でした。
麻田さんが中央官僚だとあって波紋を呼びましたが、今日の市議会でも自民党の議員さんからは「中央官僚は、市長の主張に反するではないか。地元に人材がないとでも?」「3人目の副市長は行政改革に反する」「任期や所管が決まっているとマスコミが言っているらしいではないか」などという質問がありました。
これに対して市長は「市の内外、官民を問わず優秀な人材を選任するというのは従来からの私の主張だ」「限られた期間内に地元での人材を確保するというには限界があった。今後とも私の活動の中で探す努力を続けたい」と述べたほか「副市長の定員は現状でも3人であり、それを補充したものだ」「任期や所管についてのマスコミ記事というのは承知していない」などとも述べて、選任への強い意欲をみせて理解を求めました。
私たちの会派からは堀口勝孝議員が賛成討論に立ち「子どもを取り巻く環境は驚くべき早さで変化している。そのスピードに対応する体制づくりが必要だ。選任は子ども家庭局の設置と連動しており、他の部局見直しも継続するため行財政改革の理念に沿ったもの。」として今議会での女性副市長選任を要請しました。
採決の結果は、反対が共産党(質疑・討論はなし)と自民党の二人の議員だけで、麻田副市長の選任が賛成多数で可決されました。
市の三役にも局長にも女性が一人もいない現状にあって、市民の強い願いである教育や子育て、また男女の働き方を含めた男女共同社会実現に取り組む女性副市長の選任にむけた北橋市長の強い決意と、色々な議論はあってもこれを良として了承してくださった議員各位に、私は率直に敬意を表したいと思います。
(それにしても、日の丸を掲げ教育正常化を信念とされる自民党の議員さんが、共産党の機関誌の記事を取り上げて、それをもとに北橋市長を追求するというのは私にはとても不思議な光景に見えましたし、少々驚きましたね。)
麻田千穂子副市長は、9日にも着任とのことです。同時に議決された子ども家庭局の設置とあわせて、何よりも未来をつくる子どもたちのための市政が実現できるようそのご健闘を祈りたいと思います。