「視点はいつも子どもたち」故・藤岡佐規子先生の偲ぶ会開く

6月に91歳で亡くなられた北九州保育界の重鎮「藤岡佐規子先生を偲び 保育者魂を次世代に伝える会」が、8月28日の午後、市内のホテルで開かれ、私たち夫婦も含め、ゆかりの方々や保育関係者など、270人が参加しました。

藤岡佐規子先生を偲び 保育者魂を次世代に伝える会 のもよう

私から改めてご紹介するまでもなく、藤岡佐規子先生は、戦後すぐから北九州市の保育界のリーダーとして、常に仲間たちを鼓舞しながら保育事業をけん引されてきたほか、全社協全国保育士会会長なども歴任されるなど、日本の保育界全体の発展にも多大な貢献をされてきた方です。
保育士である私のカミさんは、藤岡先生に直接のご薫陶をいただいてきましたし、私はといえば、市議会議員として北九州市の保育政策のあり方についてなど、いつもいつも、厳くも暖かいご指導をいただいてきました。

「保育は、子どもたちの根っこを育てるもの。根っこがしっかりしていなくて、どうしてちゃんと木が育つの。人間を作る保育がどんなに大事かということを、どうして日本の政治はわかってくれないのかしら。」
藤岡先生はそう言って、平成27年度から施行された「子ども・子育て新制度」が、保育の市場化と規制緩和によって「保育の質」が低下してしまうことを強く懸念しておられたことを思い返します。

藤岡先生のリードによって、北九州市の保育界では、およそ60年にわたって保育研修が官民を問わず日常的に続けられ、保育の実践発表や保育現場での調査研究事業なども行われるなど、多くの成果が積み上げられてきました。
併せて、他市に例がないと言われるほどの市行政との連携のもと、研修制度や第三者評価制度などの改善や、認可保育所を中心にした整備拡充が進んできたことで、北九州市の保育の質の高さが、全国的にも極めて高く評価されていることは私たちの誇りでもあります。
また、北橋健治北九州市長の2期目の選挙公約の中で「子供は宝!」として、質の高い保育を実現するため保育士の配置基準を独自改善することし、その後、1歳児5人への保育士一人配置を実現したことについては、全国からも注目されましたが、藤岡先生には、ことのほか喜んでいただきました。

私自身は北九州市議会議員・政党人としては、旧民主党から続く野党に身を置く立場にあり、政府与党自民党に与するものではありませんが、藤岡佐規子先生は「私は子ども党よ。子どもの立場に立ってくれる人を応援するの」とおっしゃって、常に私を励ましご指導をいただきました。
藤岡先生のご存命中に、北九州市保育の質を確保し高める仕事を少しはできたのかなあと安堵する一方で、先生のご指導の下、もっともっと「子ども党」としての仕事がしたかったことを思い、残念でなりません。

北九州市保育所連盟の機関紙『視点』への最後となった執筆で、藤岡先生は「北九州市保育所連盟が行政と共に構築してきた北九州の保育を『日本の保育の良心』として誇りをもち『視点はいつも子どもたち』と大きく叫び続けて頂くことを心から願っている」とお書きになっています。
偲ぶ会のご挨拶で、北九州市私立保育園連盟会長の岡村信久先生は「今後、北九州市の保育界が新たな岐路たつとき、藤岡先生の教えこそが後継者の正しい道しるべとなるでしょう。先生がよく口にされていた『保育は北九州から』という、その心意気・保育者魂を継承することは、後に続く保育関係者の矜持であります。」と述べられて感動的でした。

私も(またカミさんも)、藤岡佐規子先生のご遺志を受け継ぎ、人間の根っこを育てる質の高い保育が実現できるよう、これからも努力を続けてまいりたいと思います。
藤岡佐規子先生、お世話になりました。どうぞ安らかにお眠りください。     合掌

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