親の都合ではなく、子どもの側に立つ保育を

今日は6月市議会の2日目。一般質問が続きました。

気になったのは認可外保育園への援助を求める議論です。児童福祉施設最低基準を満たした社会福祉法人などが運営する認可保育所とは別の、いわゆるベビーホテルなど認可外施設を利用している子どもたちは市内で900人余り。市は職員の健康診断費の一部を負担するなど一定の助成をしていますが、これを拡大せよという議員の主張でした。

保健福祉局長は「市は認可保育園を基本として保育施策を展開している。認可保育園の積滞は数人である上、新たに3園が設置されることとなっており、認可外保育園への助成を拡大することは考えていない」との態度を示しました。

一見、冷たい答弁のように聞こえますが、私はこの態度に賛成です。幼い子どもたちを預かる保育園を、行政の責任で委託された認可園以外で運営することはもともと極めて難しい。そもそも採算にあうはずがないのです。もうけを得ようとすれば、人件費や保育の質に必ずしわ寄せが行くはずです。そこでは「最低基準」を満たすことすらできません。
こうした現状があるのに、認可外施設に市民権を与えて子どもをたちをそこで過ごさせるのを助長することは、子どもたちにとって本当に幸せなことなのでしょうか?

確かに認可園の保育料は高いかもしれない、深夜でも預かってくれるかもしれない、でも親の都合ではなく、幼い子どもたちのために、やはり最低基準をみたした認可保育園での保育という選択をしようではありませんか。

長い保育運動の積み上げで実現してきた保育所の「最低基準」が、いま「認定子ども園」などの動きで崩壊させられようとしています。首都圏などで保育所が足りず、最低基準を満たしていなくても「認定」でお茶を濁そうというのです。そこで割を食うのは、結局は幼い子どもたちです。
認可保育園でなくても保育はできるとの議論は、これらの動きを助長することにもなるのではないか。私は大変気になるのです。

タイトルとURLをコピーしました