地域に根差したNPOめざす―北九州市難聴者中途失聴協会

北九州市難聴者中途失聴者協会の定期総会が開催され、顧問を仰せつかっている私も、喜んで参加させていただきました。

総会では主催者を代表して神矢徹石理事長がご挨拶。先月発生した熊本地震の状況に触れ、熊本の聴覚障害者の被災状況が心配で5月3日に被災状況の調査に入ったことを報告されました。理事長によれば「避難所で聴覚障害の方がおられませんかと尋ねると、誰もいないとされたのに実際には数人ずつ必ずおられた。補聴器の電池が切れた、避難所の放送が聞き取れないなどの困難を抱えておられたので、ホワイボードの配布や情報提供用の掲示板設置などをお願いしてきた」とのことでした。

その上で「災害が起きたときなどは、地域で支えあう体制が必要であり、本協会も今後、さらに地域に根差した組織を目指していきたい」と決意を述べられました。

 

私もご挨拶の際、先月から配布が始まった北九州市作成の「ヘルプカード」について「災害や日常でも困ったことがあったら周りの人に伝える道具として活用して下さい」とご紹介しました。各相談窓口や機関団体をとおして配布していただきたいと願っています。

 

今年の四月からは障害者差別解消法が施行されました。

「障害を理由とする差別の解消」という法の目的を達成するには、まだまだ問題点や解決すべき課題も多いところですが、何よりも同協会のような当事者組織の充実と取り組みの強化に期待したいと思っています。

同協会は昨年末、当事者による相談体制(ピアカウンセリング事業)を整備、聴覚に障害を抱える当事者にさらに信頼される組織となれるようにと、昨年、NPO法人としての仮認定も取得されました。

仮認定の取得を支援した井上伸一税理士は「仮認定は北九州でしっかりした組織であることにお墨付きが出されたということ。さらに頑張って認定NPO法人となってほしい」と激励されましたが、私も同協会の方々の熱心な取り組みに賛同し、微力ながら、さらに支援申し上げたいとの思いを強くしながら会場を後にしました。


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